旧車ワイヤーホイール スポークの交換方法
古い年式のバイクの多くがいわゆる「ワイヤーホイール」、スポークホイールです
ハブの磨きやリペイント時に必ずセットになる作業がこのスポーク交換です
センター出し・振れ取りは高度で面倒な作業のひとつですが、スポークが綺麗だと車体全体が綺麗に輝きより引き締まります。組み換えはコツを掴んでしまえばパズルの様に楽しめる整備となるでしょう。
ここではZ1/Z2のホイールを題材に組み換え・交換作業を解説していきます
スポークには「アウター」と「インナー」の2種類がある
スポークは一定の規則で並び構成されている
~~~両サイドのスポークの並び順が分かれば間違える事無く組めます
これをひと穴間違えて組んでしまうと、一個とびにニップルがホイール内に飛び出てしまいます。
私自身も初めて組んだ時はそうなってしまい、なぜそうなるのか気付くのに時間が掛かった記憶があります。
ホイールを左側面から見た画像です
この画像の位置関係通りにアウターとインナーをセットします
左側アウターよりも右側インナーがひと穴後方にくるようにセットするのが正解です
この2本の位置が分かればアウターとインナーは交互に差し込まれるのでこの後間違える事はありません
~~~アウターはハブ内側から差し込み、逆にインナーはハブ外側から穴に通していきます
リムに向かうスポークの方向~実際のスポークの組み方
~~~アウターとインナーのスポークがハブにセットされたら次の段階に移ります
スポーク全方向に位置を合わせておいてからリムを被せてニップルで固定していきます。リムを被せてからのスポークの移動は窮屈で、殆どの場合リム表面に傷を付ける事になります。
最初に位置合わせをしておくとハブ内でスポークが引っかかったり、向きを変える際にリムに傷をつけてしまうと言ったトラブルが回避されるのと、何よりもこの方が効率良く組み立てが出来るからです。
~~~これでようやく下準備が完了しました
リムに開いた穴には上下・左右に角度が付いており、当然の事ながらスポークの向きに合わせないと穴には通らない仕組みです。 ですのでハブのスポーク方向を整えてからセットする事により、穴の位置を間違える事無く組む事が出来ます。
【注】ここからの画像はZ1/Z2リヤホイールになっています
~~~ニップルは指で回して止まった所で仮組みが完了です
この後は車体に取り付けて「振れ取り」の作業をして完成となります。
★「振れ取り」に関しては下記リンク先をご覧下さい★
【ニップルレンチの紹介】
ニップルレンチとはその名の通りスポーク・ニップルを締め込むための専用工具です
バイク用は8番・9番・10番・11番とサイズがあり、Z1/Z2,W3では純正スポークで9番
社外ステンレススポークで8番です(数字が大きくなるとサイズは小さくなります)。