スクーターのオイル交換で販売店の技量が見抜ける??~4スト・レッツのオイル交換

【ら~ろ】
レッツオイル交換~4スト・レッツでみる整備の技量
大きな修理を依頼する前に原付スクーターのオイル交換で判別!

初めての来店で大きな整備を任せられるか?
そこのお店は整備が上手なのかそうでないのか??

評判が良くても実際に整備してもらうと「??」と言うお店は本当に多いのが実状です。
無駄な出費にならない様に、そしてしっかりとした整備・修理を行って貰いたいのは依頼者側の率直な気持ち・本音です。

ここでは「お寿司屋さんでタマゴを食べる」かの如く、これで技術的な部分が見えてしまう程の判別方法を解説しています。


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お寿司とバイク~50ccスクーターの「オイル交換」で判別

原付スクーターのオイル交換で粗方見えて来る整備技術の有無

お寿司屋さんでまず玉、「タマゴ」を食べるとそのお店の善し悪しが分かると言われています。
これは簡単そうに見えるけれども卵焼きを作ると言う事は実際にはとても高度な技術が必要であり、職人さんの技量がこの卵焼きに集約されているのでそれを食せば・美味しければそこで出されるお寿司は間違いなく美味しいと判断出来ると言う所以(根拠)です。
お寿司と同じ程度迄はいかないかもしれませんが、オートバイ整備・修理で同様に判断出来る材料がやはりあるのです。
表題に「原付スクーター」と記載しましたがどんなスクーターでも良い訳ではなく、整備性の悪い一部の限られた車種限定でのお話となります。
その車種に於いては手際よく上手に作業を行わないと床はオイルで汚れ、工具も手もオイルにまみれてしまいます。上手な人程様々な整備シーンでどこも汚さずスマートに作業を終えるもの。
今回紹介するのはそんな整備性の悪い原付スクーターのオイル交換でその店舗の技術が測れるのではないか?と言う少し乱暴な検証です。

卵焼きとレッツ4~原付スクーターのオイル交換

スズキ「レッツ4/5/レッツG」で検証
他メーカー車両と比べてオイル交換の整備性がとにかく悪く(オイルドレンボルトのレイアウト)、上手に手順を踏まないと周辺部分を汚すばかりです。

まず、オイルドレンボルトとセンタースタンドが近いので、オイルを受ける際にトレイをあててもスタンドに干渉してしまってそのままではオイルをこぼしてしまいます。
次にエンジン底部が地面に近いせいでトレイを置くと、オイルドレンボルトを緩める為の手が入る隙間がありません(オイルドレンボルトが底面にある構造の為)。
この様な整備性の悪いスクーターですが、しっかりと考えて手際よく行えばどこも汚さず整備スペースも広々と使った作業が行えます。これが出来るか出来ないかで携わる人間の技術の有無が見えてきます。

車体の構成上どうしてもオイルを抜く際に汚してしまう車種もあります。
例えばホンダの「ベンリィプロ」。この車両はアンダーカバーが付いていてオイルの付着は回避出来ません。

実際の作業 ~その手順と方法

ここからは「レッツ4/5/G

【レッツ4のオイル交換方法】

 

まずセンタースタンドをかけてオイルドレンボルトを緩めます。


 

 

次にセンタースタンドを外してフロントブレーキをかけたまま、ゴムバンド等でブレーキをロックします。
ハンドルは真っ直ぐなままの状態で、車体左側を壁に寄りかからせます(バックミラー若しくはハンドルグリップ部分で)。車体は若干左に傾けて立てかけると整備し易くなります。


 

 

これでセンタースタンドの干渉が無くなりスペースも十分に確保が出来ました。オイルドレンボルトを手で緩めていき、ボルト頭厚位までネジが現れたら作業用マグネットを使い横に回転させてボルト・ネジを外していきます。この方法ならばオイルトレイとエンジン間のクリアランスが少なくても有効です。


 

 

オイルが粗方抜けたら車体を傾けて、エンジン内部に残っているオイルを満遍なく抜き出します。オイルが抜けたらドレンボルトを締め込みます(ガスケットは新品に)。
センタースタンドをかけて工具にてドレンボルトを本締めします。
最後にオイルを注入(規定量よりも少ない量)、かるく暖機した後にオイルレベルを調整して完成です(アッパーレベルまで入れずともゲージ中央で十分です)。

~~~整備には創意工夫が大切です。今回のケースを例にとって、作業をする時には手順を整えて段取り良く進める事が大事です。

 


ひとつあると作業性が向上する工具

今回の整備で必要不可欠なのが「マグネット」。
伸縮タイプで磁力の強い物があると便利です。

マグネット先端にカバーが付いた物がとても便利です(画像の物はカバー無し)。
そうすると狭い部分に落としたボルト・ナット類を取り出す際に、周辺の金属部分に引き寄せられる事無くダイレクトに取りたい物へアクセス可能です。

 

マグネットには様々な種類がありますが先端キャップ有りが使い易いです