W1-W3 より確実より正確な「シフト調整」を解説
ミッションパーツの消耗でチェンジ不良は起こりにくく、8~10万キロ走行車両でも
元気で快調なミッションがたくさんあります。
しっかりとした調整方法でギアチェンジ不良の殆どは直るようn
特に難しい作業ではありませんので参考にして下さい。
Wのシフト調整方法
マニュアルに準じた作業ですが、それに付け加えてシフトペダル位置の調整が重要になります
【マニュアルの解説】
~~~と見ると簡単に思われるのですが、実際に作業をしますとミッションカバーを外した状態で行いますので、チェンジペダルシャフトが遊んでしまい正確な位置が分からず適正値にならない事となります。
調整方法以上にペダルシャフト位置の探り方が重要となります
カバー分解前のシフト爪位置を事前確認
カバーを外す前に現状の位置確認をします
中は暗いのでミッションカバー上部・フィラーキャップを外して照明を当てると明るく見れます。
【シフト調整方法】
ギアを入れた状態でロックナットを緩め、セットピンと呼ばれる調整用のピンを回転させると、リターンスプリングが押されシフト爪の隙間が変わる仕組みです。
→セットピンは「偏心」形状の為、回転させるとリターンスプリングの位置が変わります
~~~ギアポジションは何速でも構いません
~~~以上がシフト調整の手順となります
深いオフセットレンチがあると作業性が上がります
実践に沿った正確さを求めた調整方法
上記の手順に加えるとより正確な調整が可能となります
【シフトペダルの位置調整】
シフトペダルは自重で止まる位置があります。
そこがいわゆる「ニュートラル」な位置で、ここからシフト調整を開始します。
事前準備として、ペダル位置調整の前段階でセットピンのロックナットを緩めておき、ミッションカバーは仮止めの状態にしておきます。
~~~動画で使用される車両には当サイトで販売されている「シフトリンクサポートキット」が
組み込まれています(リンク周辺部品のガタツキを抑えるための製品です)。
【シフト調整の手順】
- シフトペダルのニュートラル位置を出す
- ミッションカバーの丸窓から除き、どれ位ずれているのかを把握
- そっとシフトリンクを外し、ミッションカバーを開ける
- セットピンを回転させて隙間を均等に調整
- ミッションカバーを取り付け(仮止め状態)、シフトペダルの位置を再調整
- 丸窓から隙間確認
- 良好ならばロックナットを締め込みセットピンを固定、丸窓より再確認
~~~以上の繰り返しでシフトアップもダウンも丁度良い位置で調整されます
ミッションカバー取り外し要項 (W1SA-W3の場合)
- カバー取り外し前にオイルを抜きます
- 右側ステップバーを外します
- リアブレーキ調整ダイアルを緩める
- リアブレーキスイッチのスプリングを外す
- ブレーキペダルを踏みつけた状態で固定(ペダル位置調整用の六角ボルトを締め込む)
- 右側シフトリンクを外す
- 固定ボルト・ビスを外し、クラッチレバーを握るとミッションカバーが浮いてきます
- キックペダルを踏み方向へ僅かに動かすとカバー全体が外れてきます(組み込み時も同じ)
- ミッション側クラッチワイヤーを外し、ミッションカバーを開けます
これを割り出しそこから調整を始めるのが重要となります。