Z1/Z2,650RS/W3 フロントフォークの整備 ~ボトムケースの修正

W3
Z1/Z2,650RS/W3 ~フロントフォーク・ボトムケースの整備
フロントフォーク・ボトムケースの修正とスタッドボルト

フロントフォーク・ボトムケースのスタッドボルトには向きがあります。
ボルト交換の際にはボトムケースの面修正も同時に行う事をお薦めします。


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フォーク整備の補足 ~スタッドボルトの交換

せっかくのフロントフォーク整備です。ボルトを新しくすると共にケース下部の面修正も行うとより一層組み立ての精度が上がります。

ボトムケースのスタッドボルトは650RS/W3用(パーツリスト番号)で注文すると丈の長い物が届きます。ここは十分に注意してZ1/Z2用の部品番号でお買い求め下さい。
W3 部品番号: 172G0850(スタッド 8×50) → ×
Z2 部品番号: 172G0835 (スタッド 8×35) → 〇
部品番号内・アルファベット以降の数字がボルトのサイズを示しています。
「0850」で見ると最初の2桁がボルト径を指し、後半2桁が長さを表しているのです。
この場合、M8ボルトの長さ50mmと言う事になります。

【スタッドボルトの向きについて】

スタッドボルトは両側同じに見えてもその形状は異なり取り付けの向きがあります

【両端のボルト形状】

両端でネジ山の長さや先端形状が異なるのが画像で判断出来ると思います。

先端部が丸くネジ山の長い方がクランプ方向、先端部が平らでネジ山の短い方がボトムケースに固定される向きとなります。

 

スタッドボルトの脱着に便利な工具 ~コーケン製が使い易くお勧めです


フォーク整備の補足 ~ボトムケースのクランプ合わせ面

元々このクランプ合わせ面は荒れていますので、ボルト交換と合わせての修正も必要です。

【ボトムケースの面修正】

ベルトサンダーを使って面修正

粗い合わせ面はスタッドボルトを抜いてから平滑に加工します。
ベルトグラインダー/ベルトサンダーが無い場合は3mm厚の平板・鋼板を用意し、その上に320~400番程度の耐水ペーパーを敷きます。ボトムケース底面をここで擦って面修正をしますが、水の代わりに潤滑剤を使って研磨します。この時、面出しをする為にもゆっくりと丁寧にボトムケースを前後に動かして研ぐようにします。

 

タップでネジ穴の切り直しもしてボルト穴内部の汚れも除去します。

 

 

タップは仕上げ用タップ若しくは画像の様なスパイラルタップを使用します。