旧車から現行車まで~特選ケミカルはこれだ!②

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旧車整備に欠かせないケミカルをご紹介②
レストアや整備に欠かせないケミカルをご紹介 ②

ここではケミカルで代表的なメーカー・ワコーケミカル。
ここでは整備で頻繁に使う『ワコーズ/WAKO’S』製品のお薦め品を解説


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キャブレター整備・修理に欠かせない洗浄剤

キャブレターの洗浄にはキャブクリーナーが一般的ですが、整備従事者の間では「エンジンコンディショナー」での洗浄が通常です。

エンジンコンディショナーはカーボンから傷んだ燃料までを溶かしますので作業性が高いのが特徴です。

【よく目にする洗浄剤の効果は?】

 

様々なメーカーから販売されている「エンジンコンディショナー」ですが、汚れ落ちが悪く修理時間が掛かってしまう物もありますのでそこは要注意。

販売店でも目にし、ホンダ等のメーカーでも取り扱いのあるこのタイプは洗浄能力に問題があり、汚れ落ちに不満が残ります。

 

【洗浄能力だけでなく使い易さが断然違います】

キャブレターの洗浄に於いてはノズルを各通路に通してスプレーしますが、後述するワコーズ製品はノズルの微妙な押し加減が可能です。これは押し加減・強弱で泡の吹き出し量の調整が出来ると言う事で、少量を狭い範囲に吹き付けたい時にとても便利な機構です。これに反して他社製品は簡単に言ってしまうとオンかオフでの押し加減となってしまい、周囲に飛び散ってしまい散々な事になる場合も有ります。これは作業慣れしている人間でも加減は難しく、場合によっては顔から眼に洗浄剤を浴びる事になりますので注意が必要です。

 

【お勧めの洗浄剤】

様々な製品を今まで使ってきましたが、現在ではワコーズ製品が定番となっています。
入手も容易く洗浄能力が高いのでとても使い易いです。

以前はトヨタ純正エンジンコンディショナーが強力でしたのでそれを使っていました。しかし年々成分に関しての規制がかかり、製品が新しくなる度に溶解性能が落ちていきましたのでワコーケミカル品を使う様になりました。この製品は溶解性能もそうですが、ノズルの押し加減で微妙な吹付量の調整が可能なのは秀逸です。

 


「あまり溶解性能が高いとジェット類はおろかキャブ本体まで溶けてよろしくない」
~と言われる意見も多くありますが落ちるものは浸け置き時間等を加減すれば良いだけで、落ちない物はそれ以上何も出来ないので洗浄を完了する事は不可能です。この話はブレーキ性能に置き換えて考えると分かり易く、「利き過ぎるブレーキは危ない」と言われますがやはりこれもコントロールすれば良いだけの話で、利かないブレーキは止まれないという事で利かないものこそ危険です。
Z1/Z2やWのキャブレターは現行車両とは違い、素材成分的に旧タイプです。よって落ちの悪いコンディショナーでも溶ける事がありますので、溶剤を使っての整備をしないで済む様・キャブレターを傷めない様に放置せず、長期間乗らない時はキャブレター内部の燃料を抜いて保管する様にします。

 

長期格納方法はこちらの記事からどうぞ