Z1/Z2のタンクキャップ/フューエルキャップの取り付け・交換方法を解説

Z-1
Z1/Z2~タンクキャップの取り付けを解説
Z1/Z2 ~新品タンクに新品のタンクキャップを取り付け

新品部品のドレミコレクション製品とPMC製品を使って解説

燃料タンクはドレミコレクション製品、タンクキャップはPMC製品と言う組み合わせです。

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タンクとキャップ各部調整 ~ピンの通りを確認

タンク側とキャップ・フック側にピンが通るかを確認

最初に行う作業は双方の穴にピンが通るのか確認する事です。
キャップ側はピンが抜けない様にかなりキツめのクリアランスをとっていますが、
入り口から既に入らない物も多いのでその場合はリューターを使って修正します。

すんなりと入る様にしてしまうと使用を繰り返していくうちにピンが抜けてきますので
まずは中まで削らず入り口のみの修正に留めます。
キャップ側ピンは「圧入」で、フック側のピンはドライブチェーンと同じ様に「カシメ」での固定方法となっています。
   【作業上の注意】
タンクに傷を付けない様に
必ず画像の様に厚手のゴムシートでキャップ周辺を保護して作業を行います。
当作業では配線テープを貼って養生した上からゴムシートで保護しています

キャップ側の通りはピンを軽く叩いて挿入可能な丁度良いクリアランスでしたが、
タンク側・フック取り付け部の穴の通りは悪く、修正が必要でした。
(フック穴はピンがスムーズに通らないとなりません)

左右のプレートに筒状のパイプが溶接された構造です。
この筒が左右のプレート穴に対してずれた位置で固定されているとピンはスムーズに貫通しません。必ずキャップ取り付け前に確認・修正しておきます。

 

穴の修正が終わったら取り付け部分の嵌め合いが正常かタンクに充ててみます。
今回のサンプルでは幅が合いませんでしたので、リューターにて切削調整をしています。

フック側も同様に仮組をして確認、必要があれば切削修正を行います(仮組時はスプリングをセットしない方が作業性が良いです)。

 


 

フック部分はフック側とタンク側共にピンがスムーズに通る様に設計されています。
タンクにフックをセットしてピンを挿入し、すんなりと通せるかを確認します。

キャップとフックの取り付け

タンクキャップセットの取り付け順序

手順として最初にフックを固定し、その後キャップを取り付けます。
フックの取り付けはその方法が分かってしまえば難しい物ではありませんが、
ピンの「カシメ」には少々工夫が必要です。

   【フックの取り付け方法】 ~側面図にて解説

タンクにフックをセットし、ピンをタンク側プレートから少し飛び出る位にまで挿入します。
ピンは車体右側から挿入の事
その状態でスプリングをマイナスドライバーでピンの位置まで押し込んだ所で固定ピンを最後まで挿入して組み込みは完了です。

画像はそのイメージです

   【フックピンのカシメ方法】

カシメ用工具の代用にM4の丸ビスをを使った先端工具を作って作業準備完了。
長さを5mm程度にカットし、先端を削って尖らせた物を使います。

ピンに開いた穴へ丸ビスの先端部を充ててプライヤーレンチで挟んでカシメ作業を行います。

★必ずゴムシートで隙間なく覆ってタンクの保護を第一に考えた作業を心掛けます★


【フック取り付け完成】

プライヤーレンチと加工丸ビスにて綺麗にカシメられたフック側のピン。

この方法はタンクに傷を付け難いのと、特殊な工具が必要なく比較的容易に行える作業ですので是非お試し下さい。

 


 

   【キャップの取り付け方法】

 

キャップの取り付け方は、まずピンをキャップ側に挿入。キャップ中央に飛び出ない位置まで叩いて調整します。

上記の準備が出来たらタンクへセットし、小振りなハンマーでピンを軽く叩いて挿入します。
反対側まで入った所でピンポンチを充てて最後までピンを打ち込みます。
スムーズに圧入出来る様に潤滑剤を使う事を忘れずに。それでも途中で固く止まってしまう場合は穴の修正を再度行います。

固い所を無理に叩くとタンク側ステーが簡単に曲がってしまいますので要注意!

 


 

スムーズに開閉するかを確認後、可動部分にグリススプレーで潤滑剤を注入して完成です。

新規取り付けだけでなくキャップ交換時も同じ作業で行えます