スクーターのブレーキ~固着したリヤブレーキ・アームの整備

【は~ほ】
ドラムブレーキ整備方法
【ふ】

スクーターを始めドラムブレーキ修理で一番多いのがこのリヤブレーキ・アームの固着。
過去に携わった修理の殆どは強固に固着していて外すのにかなりの労力を使ってきました。
ここではその手順を解説しています。

サンプル車両は50ccスクーターですが、ドラムブレーキであれば作業は同様ですので全ての「ドラム式」の参考になると思います。

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必要工具

錆び付いたシャフトの取り外しに必要な工具はひとつ、大きめの(柄の長め)モンキーレンチ。
あとは浸透性の高い潤滑油があれば作業はグンと作業効率が高まります。

 

 


作業手順

  • リヤホイールを外す(スクーターの場合はマフラーから外します)。
  • リヤブレーキワイヤーをブレーキアームから取り外す。
  • ブレーキ・ライニングを取り外す。

~~~大きめのモンキーレンチを使ってアームを回転させます。

~~~アームの根元付近、内と外の両側に浸透性の高い潤滑剤を塗布する。
固着修理には毎回ワコーズの業務用潤滑剤「ラスペネ」を使っています。


 

 


アームが動き始めたらレンチ先端でアームを斜めに掴んで、外に引き出しながら回すのがコツ。
アーム固定ボルトもこの時点で取り外しますが、なかなか動かない場合はこのアームをプラスチックハンマーで叩いて回転させる事もあります。その時固定ボルトはやはり回転するまで外しません。

~~~隙間が出来たら注油を繰り返して内部まで浸透させる。
ある程度回転するようになったらブレーキアーム側から押しつつモンキーで引き抜く。


~~~取り外したシャフトの錆を落としパネル側も洗浄・錆落としを行う。
塗布するグリスは耐水性能が高い物を選んで使う事が重要です。

 

 

タイヤ交換の時一緒に分解/清掃・給油する事がシャフトの固着を未然に防ぐ方法です。