W1S,W1SA,W3のキャブレター ~二次エアー解消法+豆知識

W3
W1S,W1SA,W3 豆知識①
W1S,W1SA,650RS/W3 豆知識~エアクリーナーBOXの位置

 

クリーナーケースは偏心になっていますので回転させると各方面の角度が変わります。位置によっては左右のBOXがぶつかってしまう事もあります。

~画像は正しい位置に合わせたもので、上方面から見ても平行になっているのが確認出来ます


 

 

ケース横の「スリット」の4番目ラインがフロートチャンバーの合わせラインと同軸になる所が最適な位置となります。

***通常キャブレター側に凹みとクリーナー側の凸部分が嵌る様になっていますのでこの位置調整は出来ません。後期エアクリーナーBOXには凸がありませんのでこれを使う場合にはこの位置調整が必要です。
W1S,W1SA,650RS/W3 豆知識~W1SAとW3の見分け方 

~~~プラグ位置より下の段、シリンダーフィンが「6枚」なのはW1S,W1SA。フィンが「5枚」と1枚少ないのがW3のシリンダーヘッドです。

 

W1S,W1SA,650RS/W3 ~二次エアーの解消法

「二次エアー」とは、キャブレター繋ぎ目の隙間から空気を吸っている状態です。ここの隙間を無くし正常にする事で不調解消になりますので調子が悪い車体の場合ここを疑ってみるのも一つの手段です。


経年劣化によりキャブボディは必ず歪んでいます。
稀ですが、キャブを固定するナットを締め付けるとボディが歪んでピストンの動きが悪くなる物が過去に幾つかありました。
どのキャブレターも取り付け部分が平らではありません。Oリングの部分が凹んだ形状をしている物が殆どです。これはOリングをしっかりとキャブレター側に押し付ける為の形状とも思われる部分です(前述のキャブを締め付けるとピストンの動きが悪くなる事象は後述の作業が解決策になります)。


「Oリング」を新しくすると共にサンドペーパーで平滑に面出しを行います。その場合「ストレートエッジ」があると大変便利です。測定するだけでなく耐水ペーパーを轢いてそのままそこで面修正が出来ます。


 

 

ストレートエッジに載せたまま後方よりLED光で照らすとその隙間から歪み具合が良く分かります。

 

 

状態の悪い物は内燃機加工へ外注をする場合もあります。面出しを「最少面研」として加工修正します。

サンプルでは800番のペーパーを使っていますが歪みが大きいので400番辺りから始めた方が良さそうな具合でした。綺麗な銀色に全面が変わる迄この作業を行います。

この面は目を細かくせずとも粗く仕上げたままで全く問題ありません。

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2次エアーの対処法

対策用の「Oリング」を作りました

 【対策用オーバーサイズOリング】~~~日本製

 

標準径より若干直径を大きく作っています。
キャブレターボディが歪んでいて隙間があったとしても、線径を僅かに太く設計していますので二次エアー対策になっています。


 

 

~~~御覧の様にボディの「浮き」があってもその隙間を埋める作りとなっています。