逆チェンジの車体はリンクを介して正チェンジに
W1Sは逆チェンジですがW1SAとW3はこれにリンクを加えて正チェンジに戻されています。
このリンクがなかなかの曲者でありますが、調整を上手に行うとチェンジがスムーズに行えます。
基本のリンクロッド調整
シフトリンクの基本角度は「90度」
ミッションから出ているシフトシャフトと後方のスイングアームを通るシャフトの位置関係が水平線上にありません。後方のシャフトが上にありますのでリンクロッドとリンクアームの角度は90度そのままに取り付け角度を変えています。
~~~調整していくと大体この2パターンになると思います。
左右で角度が若干違うのはシャフトに刻まれたギザギザ・スプラインの位置で、奥になるか手前になるかの違いです(リンクロッドの長さはどちらもほぼ同じ)。後述しますが左側リンクのマフラーへの干渉がある場合は左側の取り付け位置になります。
リンクロッドを外す際にきつい場合はマイナスドライバーをロッドの切り欠きに挿入して広げて揚げると簡単に抜き出す事が可能。シフトロッドの固定ナットには精度の高いスパナを使う事。
左側リンクがサイレンサーに干渉
一部の車両で確認されますがリンクロッドがサイレンサーに当たります
シフトダウンした際に、左側後方のリンクロッドがサイレンサーに触れてしまいます。
リンクロッドの曲がりでもマフラーの取り付け不良でもありません。
おそらくエンジン搭載における微妙な「歪み」によって末端部分に狂いが生じている物と思われます。
修正・調整方法は、シフトペダルの上下位置はそのままにこの後方リンクロッドの調整を行い、シフトアップした時にロッドがフロントチェーンカバーに当たらないギリギリの線にして対処します。右側リンクとの兼ね合いもありますのでこの場合は左右で微調整します。
ロッド取り付け部分の隙間にスペーサーを入れるのも有効な手段のひとつです。
過去に僅かな台数ではありましたがこの様な状態の車両もありましたので、対処法も含めてここで報告させて頂きました。