W1S,W1SA,650RS/W3 のフロントチェーンケースの外し方 ①~ドライブスプロケット・フロントスプロケット交換

W3
W1S,W1SA,W3 ~フロントチェーンケースの取り外し
W1S,W1SA,W3 のフロントチェーンケースの外し方

ガスケットがガッチリとくっついて剥がすのは一苦労

クランクケース部分でガスケットがくっついてしまいなかなか取れません。
プラスチックハンマーで叩いても外れない場合は「タイヤレバー」を使います。

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Wはのスプロケット交換はフロントチェーンケースを外す

「W」の整備性の悪い部分のひとつ

殆ど交換する事の無いフロントスプロケット/ドライブスプロケットですが、交換するのにかなり大掛かりになるのには少々閉口します。
一部のガスケットは廃番ですので製作しないとなりませんし、オイル漏れ対策も講じないと組付け後に二度手間となってしまう事にもなり兼ねませんので要注意。
ここではその作業に於いての一部分、フロントチェーンケースの外し方のコツを解説しています。

 

クラッチ周辺部品を外した所です。
時々クランクシャフトのボルトが緩まない物も遭遇しますが、インパクトレンチを使うと殆どの場合緩みます。過去に1台だけどうやっても外れずに、ボルトをサンダーで削り落とした経験があります。


 

 

~~~チェーンカバーは5本のM8ボルトで固定されているのみです。


ドライブチェーンはいったん切り離さないとなりません。ジョイントの用意を忘れずに!


チェーンケースはタイヤレバーで剥がす ~傷防止の工夫

タイヤレバーでエンジンに傷を付けない様に注意

タオルを巻くのも良いですがタイヤチューブを切った物を当てると厚みがあるのでクッション代わりにもなります。画像では分かり難いですが今回はタイヤチューブを使って傷防止にしています。

~~~丁度「カムカバー」辺りにレバーを当てがってレバーを手前に倒します。
これでチェーンケースは剥がれて取り外す事が出来ます。

外した部品と車体側を綺麗に洗浄

修理・整備で一番時間をとるのがこの「脱脂洗浄」

洗油で各部の油汚れを溶かしながら洗浄しますが、これが一番大変な作業かもしれません。
レストアの度に感じますがこの「フロントチェーンケース」。これの洗浄が毎回相当の手間を掛けている作業です。ブラシだけでは落とせない汚れは細いマイナスドライバーで擦って落とします。
長年蓄積された汚れは洗剤では溶かす事が困難です。灯油などを洗油として使い、ブラシとドライバーを駆使して落とします。
最後に乾きの遅いパーツクリーナーを使い最後の脱脂を行って作業完了です。


【洗浄前】


 

 

~~~エンジン、フレーム、スイングアーム廻り共に綺麗に脱脂洗浄します。
この様な時でないと手が入らない部分です、「歯ブラシ」を使って隅々まで綺麗にしましょう。

使い古した歯ブラシは洗車やキャブレターのオーバーホールにも重宝しますので捨てずにとっておくとバイク整備には重宝します

 【洗浄後】


 

 

~~~ガスケット部分はオイルストーンで面を平らに修正しています。
チェーンケース側も同様に面修正しておきます。

 

クランクケースとミッションの中間位置にあるM8ボルトの受け側・ナット側ですが、
ここにもガスケットが入りますのでこの六角形部分もオイルストーンで面修正します。