W1S,W1SA,W3に見られるヘッドカバーのオイル漏れ修理方法
ヘッドカバーの合わせ面・ガスケットの抜けでも当然オイル漏れは起こりますが、「T字」オイルパイプ周辺からのオイル漏れはロッカーアーム・シャフトのOリングが劣化して起こる事が多いです。
ヘッドカバーを外さずにOリングを交換する
ヘッドカバーを外しての作業が一番確実ですがロッカーアームにプッシュロッドを嵌め込んだり、タペットの再調整などとても大掛かりな事になってしまいます。ですのでここではもっと簡単・手軽に行える作業を解説していきます。
手軽な作業とは言ってもそれは「両刃の剣」。間違うと最終的にはヘッドカバ-を外さないとならなくなります。ですので簡単とは言え慎重な作業を心掛けます。
ヘッドカバーを外さない場合の作業手順
- 「T字パイプ」固定のバンジョーボルトを2本外す。
- パイプ下部・ナットを緩めてオイルパイプを取り外す。
- ヘッドカバー左側の「17mm」ナットを外す(W3は17mm、W1S/W1SAは14mm)。
- この状態でフリーになったロッカーアームシャフトを左側から少しづつ叩いて、Oリングが完全に現れるまで押し出す。
- ピック(工具)でOリングを取り外し新しいものと交換する。
- 右側からゆっくり、そして軽くロッカーアームシャフトを叩いて元の位置まで押し込む。
- 先に取り外した17mm・14mmの袋ナットを取り付ける(ガスケットは新品に)。
- オイルパイプを取り付ける。バンジョーボルトのガスケットは新しい物に交換する。
~~~以上が作業の大まかな流れです。
画像を交えての詳細な解説
~~~この作業を吸気側・排気側の2本ともに行います。 リングは「ピックツール」を使って取り外すのが一番簡単・確実な方法です。
【スプリングがずれてシャフトが押し込めない場合の修正方法】
~~~Oリングには潤滑剤を塗ってシャフト挿入時に噛み込まないように配慮します。
【純正部品番号】
Oリング :「670B-2014」
バンジョーボルト・ガスケット:「92022-154」