Z1/Z2,W3/650RS ライトステー修正~転倒による曲がりを簡易修正する方法

W3
Z1/Z2,W3 ヘッドライトステー修正方法
Z1/Z2,650RS/W3 ライトステー修正方法を解説
立ちゴケや転倒などで曲がってしまったライトステー。分解して取り外し曲がりを修正、そして再メッキ加工へ・・・と言うのが一番理想的修理方法ですが、そこまで費用がかけられなかったりオフシーズンまでこのまま乗ってその後修理する(通常再メッキに掛る日数は約1ヶ月半)などと様々な思惑があると思います。そこで今回部品単体にせず簡単に曲がりを直す方法を説明していきます。

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用意するものは、12mm~14mm径のアクスルシャフト&ナット

~~~比較的長めの物があるとテコの応用を使うので作業が行い易いです。

画像のサンプル車両は「W3」です。


ヘッドライトレンズを外して左右のステーを開く

 

~~~修正前の画像ですが、かなりの角度でまがっていることが分かります


~~~修正後の画像です。真っすぐには直っていますが本来内向きに角度が付いています。


 

【作業手順】
  • ヘッドライトレンズを外します。
  • 曲がっている方のウインカーの配線を抜いたら固定ナットを緩めてステーを外します。
  • アーススリーブとブッシュ(黒いゴム)を取ります(ステー側のブッシュは外さない)。
  • 左右のステーを外側に引っ張り間隔を広げます。
  • ハンドルを曲がっている方向と逆に切りライトステーをタンク寄りに回転させます。
  • 先のシャフトをナットやワッシャーを使ってウインカー穴に固定します。
  • 作業方法としては画像に示す様に赤い矢印方向にステーを倒す要領で、黄色い矢印の方向へシャフトを「テコの原理」を使って曲がりを元に戻します。

正面から見た垂直方向の曲がりも同じようにシャフトを差し込んで修正します


以下は分かり易く部品単体を使用して曲げ方の解説です。

【水平方向】

【垂直方向】

 

硬くてステーが回転しない場合はトップブリッジを固定している各ボルトを緩めて上下の隙間を作ると作業がスムースに行えます。

作業中タンクに傷を付けない様にマットをかけています。

画像の様な専用品が無くともタオルケットで十分な保護になります。

~~~タンクを外しての作業が一番安心・確実な方法です

 


【修正前】

【修正後】


割れたメッキ層の補修

ライトステーが曲がった時に発生したメッキ層のクラック。そのままでは雨水に当たると錆の原因となります。

簡易的修正ではありますが錆止めまで行って初めて修理完了と言えるものです

~~~一般入手可能なメッキ補修スプレーにて錆止めとします。メッキ補修とは言ってもメッキ色にはなりません。通常、フェンダーなど再メッキを施した際に裏側にスプレーして錆の発生を抑えるのに使っています。今回はこれを細いマイナスドライバーを使ってヒビの入った部分に塗布しています。

1本持っていると何かと重宝する塗料です

 

 


補足~割れたアース・スリーブの交換

ステーが曲がった時にスリーブが割れて砕けていました

~~~修理不能ですのでこれは複製品に交換します(PMC製品を使います)。

純正部品番号: 23076-001/カラー   ~~~残念ながら既に販売終了です
PMC 製品  : 81-4207/ライトケースマウントダンパーセット

以前は「ブッシングセット」のみのセット販売でしたが現在は前後で個別売りされています。

 

画像の様にナット側付近で止まってしまいます。ブッシングセット販売のみ・定価5000円の頃の方がこう言った問題はありませんでした(7000円に価格改正後作りが悪くなったような感じがします)。


 

丸棒ヤスリで出口付近を削って問題を解決します。

相手はアルミですので作業は容易です。

~~~PMCは様々な販売終了品をリプロダクションしているメーカーです。しかし今回のケースの様に加工して済む物もあれば、根本的に使用不可な物もあります。とは言え旧車乗りにとってはドレミコレクション含めその努力には感謝しないとなりません。

 

アースカラーを修正してから取り付けを行い、分解と逆の手順で作業を行い完了です。