W1S,W1SA,650RS/W3のハンドルストッパー ~左右の切れ角を調整

W3
W1SA,650RS/W3 ~ハンドルの切れ角について
Wシリーズ ハンドルストッパーを加工してハンドル切れ角を調整

殆どの車両が左右でのハンドル切れ角は違います

右側が広いのに左側が狭い、またその反対になる場合もあります。
左右均等な少数車体はなかなかお目に掛った事はありませんがこれが普通で、リヤフェンダーのセンターからのズレと共によく尋ねられる事でもあります。

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ライトステーとタンク間のクリアランスが重要

タンクとのクリアランスが少ないと危険

左右で切れ角が違うのは問題ありませんが一部切れ角が大きく、ハンドルいっぱいまで切った時にライトステーとタンクとの隙間がゼロに近い車体も多く見られます。

W3に於いては過去の入庫車両を見てみると左側が広く右が狭い物が多いように感じます。

これは「イカ」に似た形状のストッパーの個体差によるものが大きいと思われますが、W3ではクリアランスをある程度確保しないとオートバイを倒してしまった時などその弾みでタンクまで破損させてしまう事にもなり兼ねません。


 

  【タンクとライトステーのクリアランス】

3~5mm程の隙間があっても倒した時の衝撃・弾みでこの程度の数値ではステーとタンクが接触する可能性は高いです(燃料タンクもさほどガッチリと固定はされていませんので当然ながら揺れて動きます)。なるべく8~10mmは確保したい所ですのでその数値を目標・基準にストッパーを修正していきます。

ストッパーは溶盛りで修正

溶接機による溶盛りで肉厚を増やします

溶盛り後にグラインダーで整形し、そのままでは錆が発生しますので再メッキも必要です。
ユニクロ・クローム、新車時はユニクロメッキですが、どちらでもお好みで。修理・整備で入庫車両を見ますとペイント仕上げ(シルバー+クリヤー)の車両も多くありますが、ストッパー当たり面の塗装はすぐに剥がれますので防錆剤でのメンテナンスが必要です。

溶接棒をステンレス用で溶盛りを行うと盛り付けた部分は錆び難く、グラインダー・サンダーで仕上げずそのままビードを残した状態でも悪くありません。

『プレート、ステアリングダンパー・ストッパー』
部品番号「46105-002」に相当するこの部品を溶盛り加工して切れ角を調整します。

~~~今回のケースはステンレス棒による溶盛りのみ、グラインダー修正はありません。

フォーク・アンダーブラケット側との当たり面部分に溶盛りしますが、大体は2~3回の盛りで
丁度良い具合になります。

面倒でも1回の溶盛り毎に取り付け・確認をして左右均等な位置まで盛り付け作業を行います

綺麗に仕上げたい場合は適正な高さまでの溶接が終わったらグラインダーやサンダーで修正して成形します。その後再メッキ加工に依頼して、ユニクロ若しくはクロークメッキ仕上げで完成となります。

 

全体的にヤレた車体でクロームメッキをせずに錆止めをして当時の雰囲気を保ちたい場合は
錆止め用のスプレー仕上げがお薦めです。