メーターのレストアと取り付けの注意点についての再解説です
お問い合わせ欄からのリクエストが多かった記事のひとつ「メーター」について再編集してみました。過去記事と合わせて参考にして下さい。
W3のメーター ~レストア作業について
メーター分解の手順はこちらで解説しています
いつも素晴らしい仕上がりですが、毎回同じ出来と言う事は無くその都度常に進化した仕上がりです。日々その技術を向上させるべく切磋琢磨されている様子が伺え頭の下がる思いです。
【メーターOHの明細】
- メーターリング ・・・ 4300円~
- メーター軸受け修理 ・・・ 3750円~
- シャフト・メタル修理 ・・・ 6250円~
- ガラス交換(フラット)・・・ 3500円~
- 基本料金(文字盤貼り換え+分解・修理)・・・ 19800円~
表示価格は消費税別で1個の料金です。
(注)価格は状態によって変わってきますので最低価格からの表示になっています
メーター各部の仕上がり具合
一番の進化はこの『メーターリング』。
写真の写り具合で判別し難いですが、純正品と同等の仕上がりです。
今まではリング再使用でしたが(それでも上手に綺麗な仕上がり)、最近はオリジナルのリングが確立されこれを使った修理が基本となっています(再使用の時はこのステンレスリングをバフ仕上げにしたフィニッシュでした)。
その他メーターカバーの黒塗装も厚く、まだ乾いていない程に感じる艶で色味も漆黒・深みのあるペイントになっています。
~~~メーターボディはガラスビーズで面処理が施された感じの肌です。
メーターの正しい取り付け
ここが一番重要な部分で、怠るとせっかくOHしたメーターを壊してしまう事になります
メーターはガタガタ・ガタツキがあって正常です。殆どの人がそれを知らずにガタツキを嫌いしっかりと固定してしまう加工を施しています。
それはメーターステー側のスポンジ部分とメーター固定ナット下に入るカラーの丈詰め。
W3だけでなくZも同様にこのガタツキで振動を逃がしている為、ガタツキを無くしてしまうとこの様にメーターを壊す事に繋がるのです。
【メーターのガタツキ度合い】
【メーターステー・スポンジの除去】
無くても全く問題になりません。スポンジから硬質ゴムシートを貼り付けている車両を見かけますが、ここにダンパー効果は必要ありません。むしろ取ってしまいましょう、メーターボディとステーは接触・干渉しませんので全然大丈夫です。
【固定ナット部分のカラー】
W3とZで部品番号は同じ『92027-174』(税別定価390円)
従来品から長さが「12.4mm→13.3mm→14.0mm」と変わってきています。
このカラーが長く、メーターをセットするとガタガタになるのを嫌ってカラーを丈詰めしてしまい、しっかりと固定された車両を多く見てきました。正常取り付けでかなりガタガタしますが、メーター・ロアカバーを付けると不要な分のガタツキは抑えられますので心配なく。
W3とZのメーター
Z1/Z2とW3のメーターには違いがあります
それはメーターレンズ。
このガラス形状が違うのですが、それでは何が違うのか?
Zのメーターはガラス面がフラット・平らですが、W3のガラスをよく見ると・・・、
レンズが「凸形状」になっています。
側面画像では解り辛いですが工具箱の引き出しの水平ラインに合わせて、ガラスに映った景色を見てみると良く分かると思います。
既にこの「凸レンズ」ですが、製作会社が無くなってしまい入手は困難になっています。
ここはZよりも振動の多いW3に対して面強度の高い凸レンズが採用されたのだと思われます。