フレームナンバー『Z1F-000001』のZ-1
車体番号『1番』のZ-1は、川崎重工明石工場正門隣にある「カワサキオートバイ販売」1階のグッドライダースプラザに「H1」や「W1」と共に飾られていました。
「飾られていました」と言うのは、現在はどこにあるのか現地工場内の人間に聞いてもその所在が分からず、しっかりと広報に確認をとらないとはっきりとした事が確認出来ない様子です。
20年程前にメーカーによって「レストア」されてしまった・・・
非常に残念なことに20年ほど前にメーカーによってレストアされてしまいました・・・。
その頃、Zの開発に携わった方々のインタビュービデオの販売があり、その中で紹介されていましたが車体の完成度の低さに驚いた記憶があります。
外装は同じ火の玉でも当時と色の違う明るいカラーで、フューエルタンクの形状が外プレスなのから判断すると新品で販売されていた最終モデル部品をそのまま載せたように思えます。ライトステーは段差付きの新品。バックミラーも新品にされスポークとリムも交換、当然フロントフォークも初期の「カマボコ」タイプには見えずシートもZ2の新品にされてしまっています。
せめて当時の貴重なプレスタンクはそのまま載せた状態であってほしかった想いです(このあたりがホンダとの大きな違いですね)。
当時の製法や技法が詰まった貴重な資料とも言えるこの車両、錆びようが傷つこうがボルト1本ワッシャー1個たりとも取り換えたりはせずにそのまま磨き込んで保存するのが正しい方法だと考えます。だってビス1個までがフレームナンバー1番・1号車の車体の一部であるのですから・・・。
現在の明石工場内カワサキオートバイのミュージアム
古いお客さんで学校職員の方がいます。毎年研修があり会場も全国各地で開催されるそうで、もちろんバイク好きですので一昨年(2017年)は川重明石工場内で行う講習を希望しました。行く前にその話を聞いた私はすぐさま「工場内のどこかに車体番号1番のZ1があるはずなので写真を撮って来て下さい!!」と、強くお願いしたのでした。
そうです、工場内見学は個人では出来ずなんらかの団体でないと入場出来ないと聞いていましたので、自分で行けないと思っていた矢先にこの機会。なんとか写真ででもと思いお願いをしました。
お客さんはツーリングも好きな方で、お盆休みを使ってこの研修+鈴鹿8耐観戦をセットで千葉からバイクでツーリングという壮大な計画を起てたのでした・・・。
川崎重工のミュージアムに「Z-1」はあった!
~~~工場内の社員の方に聞いてくださったそうですが、1号車がどこにあるのか・それがここに現存するのか社員でも1号車の存在を知らなかったそうです。
案内されたのは社内通路に展示されているイエローボールのZ1。
ガラス越しに社員さんと2人で番号を確認するも見えにくく判別は不可能だった様子。
~~~おそらく1号車ではないと思いますが、しかしこのイエローボールは素晴らしいですね。
ヨーロッパ仕様ですが、ちゃんとリヤフェンダーはロングで前後サスペンションにつくリフレクター・丸い反射板までが初期だけに見られる銀色のものが装着されています。 色も下地メタリックが粗いキャンディー塗装になっていて、随分と上手に仕上げています。バックミラーは現在も販売されている純正新品の形状。ライトステーは段差がない初期タイプですが、段差落としの仕上げが綺麗な所を見るとおそらく「ドレミコレクション」製品だと思います。
ミュージアムにある旧車の数々
~~~他にもこれだけ写真を撮って来て頂きました
私自身今年でZ1に乗って30年の節目ですので、明石工場までツーリングなど行ってみたいと考えています。