Z1/Z2の車検 ~旧車対象・検査項目の手引き

Z-1
Z1/Z2 車検に通す為の整備と手引き
Z1/Z2 車検・検査合格へ向けた整備

車検の一般的な項目をクリヤーしている事を前提としての手引きです

灯火類・計器類・点検項目について正常である事が検査適合条件です。
付いている物が付いていて、動くものが正常に動いていても検査不適合箇所となる物が実は多数あるのです。

 

 


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Z1/Z2 車検に持ち込む前に確認すべき事項 ~灯火類

旧車は現在の規制に反して不適合となる部分が一部にあります

その他、一般的に知られていない不適合箇所も多々ありますので要注意!

   【 灯火系統 】

 

☆ヘッドライト☆

日本国は左側通行です。それに合わせてレンズカットの方向も対抗車両・右側を眩惑しない様に水平位置よりも下がったカットになっています。これが逆だと検査不適合です。
最近の傾向としてはカットが万国共通になる様、左右水平下向きになっている物が多くなってきています。
レンズとポジション球の色はオレンジ色の電球色を含む「白色」若しくは「黄色」と定められています(青やピンク等は不適合です)。

 

☆テールランプ☆

Z1/Z2は「リフレクター(反射板)」がレンズ上部に内蔵されていますが、そうで無い物を使う場合はナンバープレート・ライセンスブラケットと一体構造となった反射板を使うと良いでしょう。
反射板の面積は「10㎠以上」と定められています。


 

 

☆クリヤータイプの注意点☆

Z1/Z2はテールとナンバー灯兼用です。クリヤーレンズにした場合は赤く塗られた電球の下側・赤い塗色を剥がしてナンバー灯を電球色か白色で照らさないと不適合です。
(サンプル画像は赤レンズ)

    ☆ウインカー☆

面積の規定は「7.0㎠」です。正面から見ての面積ですので投影面積が少ない場合は、ウインカーボディをやや上向きにして面積を稼いで対処可能です。

 

☆リフレクター/反射板☆

フロントサイドに限っては黄色のみ適合。
画像の様に赤い物は不適合となります。
リヤサスペンションに使われている赤色リフレクターはリヤに使用の場合にのみ適合します。


Z1/Z2 車検に持ち込む前に確認すべき事項 ~車体編

車体側は細々と規定に定められた部分が多いのが特徴です

検査官も見落としがちな部分が一部にあります。

   【 車体編 】

 

 

☆キャブレター☆

エアファンネルは不適合です。
ネット付きに交換するか、スポンジ状のエアクリーナーを取り付けて対処します。


 

 

『ラムエア』の商品名で販売されているクリーナーです。
ツイン用を二つ用意して4気筒に使用します。
MS-H08』×2

取付穴が小さく感じると思いますがこれで正解。
かなり伸びますので丁寧に広げてファンネルに通します。ファンネルの胴径よりも口径が小さいおかげでしっかりとフィッティングされます。

☆チェーンケース☆

いつの頃からか規制が変更されて不要となりました(7~8年ほど前)。

 

 

但し、リヤステップとドライブチェーンが近い場合は安全上の問題から取り付けないと検査不適合となります。
(Z1/Z2はギリギリ大丈夫です)

☆リヤステップ/タンデムステップ☆

Z1/Z2に限った事ではありませんが、2人乗り登録の場合はこれが無いと不適合です。
現地で1人乗り登録に変更して検査を通す事も可能です。
但し陸運局はナンバー管轄でないと出来ません(野田ナンバーは野田陸運局、千葉や習志野では不可)。

   ☆タンデムバー/シートベルト☆

これはどちらかあれば検査には合格します。
シートベルトが無い場合はグリップを、グリップが無い場合はシートベルトが必要です。
注意すべき点はタンデムグリップ。サイドグリップとも呼ばれますが片側だけでは不可
左側だけに付けられている車両も見られますが、検査時には左右で独立しているタイプは左右両側に取り付け。Z1/Z2ノーマルにみられる左右一体型のグラブバーはそれだけで検査適合です。

   ☆アクスルシャフト・ナット☆

割りピンが入るタイプは割りピンを、そうで無い場合はロックナットを取り付けます。
当然ながら割りピンが無いと検査不適合。ですがワイヤリングで検査をクリヤー出来ます。

☆シフトパターン☆

Z1/Z2で浮き文字の凹凸が少なくなってしまっている物を時々見かけます。
紙にシフトパターンを書き、セロハンテープで貼り付けても検査適合となります。

 

☆ハンドルロック☆

かなり以前から規定はありましたが確認される事はまずありませんでした。それが昨年からどこの陸運局に行っても確認される事が多くなりました。
壊れていたり装備されていなくても大丈夫。
オートバイ用のワイヤーロックなどを持っていけばそれで適合となります。

 


 

☆各種レバー先端部分☆

この丸い部分が折れて無くなっていたり、極度に曲がっていると不適合となります。

 

☆スピードメーター☆

マイル表示の場合はガラス面に「km」ステッカーを貼って対処します。
スピードメーター検査の時にマイル計ですと一瞬「あれっ??」と思ってしまう事が過去にありました。
マイル計の場合メーター読みで「25mile」で
「40km」となりますので参考にして下さい。
メーター内の照明が点かないのも不適合になりますので要点検。

☆エキゾーストマフラー☆

25年前は無名メーカー品では検査に通せなかった事もありましたが、現在ではどんな物でも大丈夫です(騒音の規定はありますが)。