Z1/Z2,Z1R,Z1000Mk2 キャブレター同調 ~作業方法を分かり易く解説

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Z1/Z2,Z1R,Z1000MK2 ~キャブレターの同調方法を解説
Z1/Z2,Z1R,Z1000Mk2 ~Z系車両でのキャブレター同調

純正キャブレターでもFCRやTMR・社外キャブレターも同じ

キャブレターの同調が狂っているとやや吹け上りが悪く、アイドリングも不安定な症状となります。
気持ち良く乗る為にも各種のキャブレター調整は必ず行いたい整備のひとつです。

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キャブレター同調整備とは

複数気筒エンジンでは必ずや発生する整備・調整です

簡単に説明すると、各気筒間での混合気吸入量を調整するのものです。
調整には状態が目視で分かる様に専用の工具が必要となります。これは「バキュームゲージ」と呼ばれ、様々な機種に対応出来る物が主流となっています。

 


実際の作業方法 ~キャブレター同調編

同調作業は複数回行われる

キャブレター同調作業はジェットニードルの取り外しやフロートレベル調整があった場合、その都度狂いが生じていないかの確認作業が必要になります。ですので1回済ませたからと言ってもそれで完了・最後とはなりません。

 

バキュームゲージ・ホースはインシュレーター(キャブとヘッド間のゴムダクト)に付いたキャップを外すと取り付けパイプが現れますのでここに接続します。


 

 

 

キャブレター・トップキャップを外します。


 

 

キャップを外すと調整用のボルト・ナットが現れます。
このマイナスに溝が切られたボルトを回転させて調整しますが、ロックナットを緩めないとボルトは回転出来ません。

ナットを緩めてからドライバーでボルトを回す・・・。
と言う作業ではなくナットを緩めた位置で固定、レンチでその状態を保持しながらドライバーでボルトを回すのが正解です。
これは緩み止めが塗られていて双方の動きが悪くて供回りしてしまうのもありますが、調整ボルトは位置が微妙に変わっただけで負圧が変化してしまう為です。


 

 

『ナットを少し緩めた状態でアジャストボルトを微小回転、ボルト位置をドライバーで固定したままナットを締め付け』

これが正しい調整方法です。

 

アジャストボルトは時計回りで負圧が高くなり、反時計回りで負圧は下がります

基本的に反時計回りで負圧は落ち時計回りで負圧は上がります。
但し4箇所のバランスの関係で1番を調節、その後2番を調整していくと1番が上昇(若しくは下降)、と言った具合に連動していますので各気筒を少しずつ上下させながら数値を合わせていきます。

アイドリングの状態で4気筒ピタリと合わせる事も大切ですが、本作業ではアクセルをかるく煽って4つが綺麗に連動・同じ数値まで上がる事を重要視しています。

ゲージとホース間にレギュレターが付いていますのでこれを少し緩めた状態でアクセルを煽って加減を確認します。

  ・・・レギュレターとは

 

ゲージ下から伸びるホース部分に付けられた回転式のジョイントです。緩めるとエアを吸って針の動きは敏感に大きく振れ、反対に締め込むと針の動きが重くなって反応は悪くなります。

 


キャブレター同調のまとめ

特に難しくはありませんので思い切って作業してみる事

自身で調整はしなくともバキュームゲージを使っての同期の確認はしたい所。
Z前期とZ後期でキャブレターの構造は違いますが、作業方法は同じです。
前期はトップキャップを開けずとも外側に調整ボルトが付いています。
前期タイプはエンジンがかかっていない状態でのアクセルの開け閉めで調整が狂ってしまう程にデリケートですので、始動していない時の不用意なアクセル操作は慎む事
   【作業時の注意点】

トップキャップを外すのに使うドライバー。
軸の長い物を用意するか、ラチェット式の物を使わないと通常サイズではフレームと柄が干渉してしまい外す事が出来ませんので注意。