Z1/Z2用のPMC製リヤフェンダーレス
取り付け後必ずと言って良いほど折れます
数えたらきりがない位に修理入庫率が高いのがこのフェンダーレス破損。
折れるのは何もアルミ板だけではありません、出先で壊れると心も折れます。
アルミ板にクラックが入るメカニズムと原因
薄い金属板を折るのと同じ要領で板材は割れていきます
PMC製のフェンダーレスはアルミ板を曲げて長穴加工をした物。
走行中の振動で揺すられた付け根付近は、曲げられた部分や長穴で肉抜きされた所から徐々に割れていきます。
なぜ折れるのかと言うとそれは「熱」をかけずにただ曲げただけなので、ダメージを与えられたまま使っているという事です。アルミ素材の強度を保ったまま曲げる場合は必ず熱を加えて高温の状態で曲げる事が必至です。
振動による揺れを軽減させる為にもナンバーは直付けにして、ライセンスプレート・ブラケットの併用は避けナンバー周辺を軽くする事が賢明です。
新品の状態でもう1枚同じ板厚のアルミ板を被せて取り付けると、長穴部分の補強メンバーとなってクラック防止対策になります。
溶接無しの簡易修理方法
アルミ溶接は一般的ではありませんのでボルト締めでの修理を解説します
溶接してもくっつけた脇からまたクラックは入ってきます。しっかりとした対処・対策をとらないとせっかく溶接しても何度も繰り返しクラックが発生します。
フェンダーレスに使われる板材と同じ「3mm」板を使って補強・修正します。
ナンバー側の断面を平らに修正し、新たに用意した板材に固定用の穴を開けます。
4つは車体固定用で縦に並んだ2つは新規プレートとナンバー側を繋ぐ為の物です。
接続用の2穴は縦振れに対応させる為に穴も縦に2箇所としています。
長穴に合わせてきっちり作ると、今度はナンバー側が真っすぐな方向を向きません。
車体側のズレによるものですので、フェンダーレス側で上手く調整してナンバーが正面を向く様に修正します。
当て板をして上下に揺れない様隙間を無くすとクラック防止対策となります。
この当て板の有無で強度は雲泥の差になりますので必ず使う様にします。
裏面に使われる全てのワッシャーを座面の広い物にするだけで十分に補強メンバーの役割を果たしてくれます(特に当て板部分)。
これで完成ですが、この上にもう一枚板を被せた方がより一層強度が上がるのでは?
・・・と思われがちですが、そうすると今度は振動の行き場が無くなってしまい、ナンバー側・130度程に曲げられた部分から割れてきます。1箇所で強度を上げ過ぎるとその他の部分にオツリが来てしまうと言う事です。これはフレーム補強と同じ事で何事もバランスが必要なのです。
・・・と思われがちですが、そうすると今度は振動の行き場が無くなってしまい、ナンバー側・130度程に曲げられた部分から割れてきます。1箇所で強度を上げ過ぎるとその他の部分にオツリが来てしまうと言う事です。これはフレーム補強と同じ事で何事もバランスが必要なのです。