「整備性の良いホンダ」ですがそれは80年代後期になってから
80年代のホンダ車両は様々な機構やレイアウトを試していた時期と言う事もあって、今回の様な「V型エンジン」は特に整備性が悪い部分があります。整備性が悪いが為、オイル交換がおざなりになってしまっては本末転倒です。旧車には良いオイルを使ってこまめに交換・性能維持をして常に気持ち良く乗りたいと考えます。
お薦めは当サイト一押しの『アッシュ』。ギヤオイルも鉱物油ベースのPSEシリーズで販売されていますので、W系ミッションの他に旧車2サイクルのミッションオイルに最適です(ギヤの入りとクラッチの切れが良くなります)。
ミッションオイル交換時にマフラーを外す?
マフラーで遮られてオイルドレンボルトに工具が入らない
前方2気筒の左右どちらかを外すとオイル交換は簡単ですが、ここではマフラーを外さないでの作業を解説しています(但しオイルでマフラー周辺が汚れますのでパーツクリーナーを準備の事)。
【NS400Rのマフラー配置】
マフラーを外してしまえば簡単なのですがエキゾーストガスケットの交換が必要であったり、マフラーステー取り付け部分が奥まった位置なうえに「ボルト・ナット」での締め付けだったりと少し面倒です。ミッションとクラッチの良い状態を保つ為こまめにオイル交換をしたいと思われている方はなおさらオイル交換は簡単に済ませたいもの。そこでオイルドレンボルトへの簡単アクセス方法を解説していきます。
17mmソケットとエクステンションバーを用意
17mmソケットはスタンダード、エクステンションバーは150mmの長さで用意
マフラー下部の隙間を見るとソケットの幅は無く、エクステンションバーの太さ分しかクリアランスはありません。
もう数ミリ、5~7mmも開けてもらえればスナップオン等の薄肉ソケットがダイレクトに入るのですが・・・。
この様な状態ですので手順としては下記の通りになります
- エンジンとマフラーの間から17mmソケットを入れる(マフラーの上に置く)。
- エクステンションバーを左右マフラー間から差し込み、17mmソケットと接合させる。
- ドレンボルトに挿し込みボルトを外す。
- オイルを排出しドレンボルトを取り付ける。
- 17mmソケットとエクステンションバーを分離して各々を取り出す。
- 車体を真っすぐに固定してオイルを注入しレベル調整(エンジン暖気後再確認)。
エクステンションバーをマフラー底部より挿入し、17mmソケットに接続させます。
こうしてオイルドレンボルトへのアクセスが可能となり、オイルを抜く事が出来ます。
オイルレベル確認は車体を真っすぐに立てて確認しますが、一人で行う場合は「フロントスタンド」を使うと作業性が上がります(これがあると様々な整備で活躍します)。