Zシリーズ・Wシリーズのリヤブレーキ~ドラムブレーキの解説
W1S,W1SAはフロントブレーキもドラムです
Z1/Z2と650RS/W3はリヤブレーキ、W1SとW1SAは前後がドラムブレーキです。
タイヤ交換時などホイールを分解した時には必ず確認するのがドラムブレーキ・ライニングの当たり面です。
ブレーキライニングの当たり
ライニングを新品に交換してしばらくしてから確認の為分解してみると、左右に付いたブレーキシュー・ライニングの当たり面積の違いに気付きます。
どの車両も必ず左右均一に当たりませんが、今回の車両は随分と違っていました。
しばらく使って全面が当たる様になるまでブレーキの利きが悪そうですが、それまで利きの悪さとブレーキタッチの悪さは不愉快です。この双方を少しでも解消するためにはブレーキカムの交換が必要です。
当たりが不均一になる原因
ブレーキカムの摩耗と個体差
カムとライニングの接触部分の偏摩耗が原因でもありますが、一番の要因は部品製造過程での製品不良の様な気がします。カム山もそうですが、カムの装備されるトンネル位置の微妙なズレであったり考えられる部分は多いです。古い時代の製品にありがちな事ですが、加工修正して改善できる範囲であれば中古を探して交換などと考えなくても大丈夫です。
~~~この場合の加工は隙間が広い方のカム山を削って調整します。
サンダーにて粗削り、その後ベルトサンダーを使って仕上げとなります。
面倒ではありますが削っては組んで確認、・・・の繰り返しで調整作業を行います。
~~~カムとライニングの左右隙間に差がある場合はカム山修正で当たり調整が可能です。
隙間が同じ量なのに当たりが大きく違うのであればカムトンネル若しくは反対側のピンの位置がずれていると考えられます(製品精度の問題)。