650RS/W3 ~突然ギヤの入りが悪くなる原因を検証

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W1S,W1SA,650RS/W3 ~変速不良の原因を検証
650RS/W3 ミッショントラブル? シフトの不具合を考察

乗車中に突然変速不良が発生~その原因とは

原因がミッションなのかクラッチなのかを判断。まずクラッチが正常かどうかを確認。

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クラッチワイヤーの「遊び」が増大

クラッチがしっかりと切れているか?ワイヤーの調整に不備がないか?

変速時のペダル操作が硬くギヤの入りが悪くなったのと同時期に、クラッチワイヤーの遊びが多くなっていた場合に疑う部分があります。
それはクラッチのプッシュロッドを押す役目のレリーズ部分。アジャスターになっている所の先端部には鋼球が埋め込まれています。これが経年劣化と振動によって脱落する事例が確認されています。
こうなると脱落した途端にクラッチの遊びが増え、急にクラッチが切れなくなる事によってギヤが入り難くなると言うメカニズムが発生します。

鋼球が無くなると当然レリーズとプッシュロッド間のクリアランスが増え、それによってワイヤーの遊びが急激に大きくなります。
そうなるとクラッチが正常に切れなくなりギヤの入りが悪くなります。

レリーズ側・クラッチアジャスター先端部分を確認

ワイヤーの遊びが急に大きくなったら必ず確認

ミッションカバーにある丸いカバーを外しロックナットを緩めます。
アジャスターを反時計回りに回して抜き去ります。

 

丸いカバーに使われるガスケットは販売終了品ですので、再使用に向けて切らない様慎重に剥がします。


【脱落品】                  【正常品】

脱落した物と正常品との比較画像です。
脱落に気付かず一度調整しているので鋼球部分が潰れているのが分かります。
鋼球を再度埋め込む事は強度的に不可能です、新品は入手困難ですが中古品を上手に探して交換しましょう。

 

整備の要「プラスドライバー」。しっかりとした物を使用してしっかりとした作業を!

ブランド・メーカーは「ベッセル」がお薦めです。