W1S,W1SA,650RS/W3 ~ガバナー分解とオーバーホール ③

W3
W1S,W1SA,W3 ~ガバナーリビルト・組み込み編
W1S,W1SA,W3 ~ガバナーの取り外しと組み込み

3部構成の最後として脱着方法を解説

ガバナーの取り外し方と組み込み方、注意点を挙げ要点を押さえた整備方法を解説しています。


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ガバナー取り外し ~分解手順

   【取り外し順序】

  1. 右側エンジンカバー(Yカバー)を外します。
  2. 左側タイミングホールで上死点を確認。コンタクトブレーカーギアとカムギアの「合いマーク」が合っている事も確認しておきます(カムギア側「B」マーク)。
  3. コンタクトブレーカーギアを外します。
  4. コンタクトブレーカーケースからベースごとコンタクトブレーカーを外します。
  5. ガバナーはブレーカーギア側から軸端へ軽く力を加えるとブレーカーケース側に抜けてきます。
  6. ブレーカーギア側、「+」丸ビスを3本を抜くとブレーカーケースを外す事が出来ます。またコンタクトブレーカーケースは、内部にコンタクトブレーカーやガバナーを装着したままでもエンジンから取り外す事が可能です。

ガバナー取り外し ~実際の作業方法

画像と共に要点までを解説

   【ガバナーの取り出し方法】

 

右側エンジンカバーを外します。
この時ピストンの上死点に合わせておきます。
(タイミングホールの「合いマーク」を確認)

Yカバーを外す際にブレーキペダルが干渉しますので、ブレーキワイヤーとブレーキスイッチ用のスプリングを外した後ペダルを下げた状態で固定してカバーを外します(これを怠るとブレーキスイッチを壊す事もありますので要注意)。


 

 

左側画像のブレーカーギア・歯の谷部分の点が合いマークです。
上死点でのカムギア側「B」マークとの一致を確認しておきます。


 

 

コンタクトブレーカーギアを外します。ガバナーの軸には「キー」が付いていますのでこれを抜いて、その奥のカラー・スリーブを外します。
キーの取り外しは十分注意し、クランクケース内に落とさない様に気を付けます(周りをウエスで囲むのもひとつの手段)。取り外し工具には「プライヤーレンチ」がお勧めです。

 

キーはとても小さい部品ですので無くさない様に整備の間しっかりと保管します。

 

プライヤーレンチはクニペックス製『150~180』サイズが様々なシーンで重宝します。


この状態からギア側よりガバナー軸に力を加えるとガバナーケース側へと抜き出す事が出来ます。

 

 

ブレーカーケースを固定している丸ビス3本を抜くと、反対側からコンタクトブレーカーケースが外れます。ここではガバナー単体での抜き出しはせずにケース丸ごとの取り外しとしていますが、ケースを外さずガバナー単体での取り出しの場合はブレーカーギア側から軸にアルミ棒を当てて軽く叩くとコンタクトブレーカーケース側へと抜く事が出来ます。抜き出す前に必ず先にポイントカバーとコンタクトブレーカー・ベースを外しておきます。

ガバナーが外せたらコンタクトブレーカーケースの方も一緒にメンテナンスをします。
内部のベアリングとオイルシールを新しい物に交換し、動きをスムーズにしてあげましょう。

コンタクトブレーカーケースの整備方法はこちら

 


ガバナーの組付け

取り外しの手順を逆に

組付けのコツとしてはガバナーをケースに収めた状態で、コンタクトブレーカーケースごとの取り付けにする方法です。狭い所でのガバナー挿入は真っすぐに取り付けるには慣れが必要です。特に「W1S」のガバナーは柔らかく曲がり易いので要注意!コンタクトブレーカーケースに収めてからが無難です。

 

ガバナーケース(コンタクトブレーカーケース)内のオイルシールにシリコングリスを塗布します。


 

 

 

オイルシールを新品にしない場合、オイル漏れ対策にワコーズの「バイダスドライ」があればこれをスプレーするとオイル漏れを止めてくれます(必ずではありません)。


ガバナーの軸に潤滑剤を塗りケース内へと押し込みます。

叩く時は軸を直接叩かずにアルミ棒を介して軽く叩く様にします(焼きの入ったW3用でも)。
押し込めたらケースをクランクケースへと取り付けます。
ガスケットの取り付けもお忘れなく。

ガスケットの製作方法はこちらの記事を参考にして下さい