W1S,W1SA,650RS/W3 ダイナモのオーバーホール① ~取り外し編

W3
W1S,W1SA,W3 ダイナモのオーバーホール①
W1S,W1SA,W3 ダイナモのオーバーホール

取り外しから分解まで作業ポイントまでを含めた解説

主要交換部品はカワサキ純正部品で販売されていますので整備可能です。

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ダイナモとオルタネーター

発電機の事を一般に「ダイナモ」、「オルタネーター」、「ジェネレター」と呼称しますが
その違いを説明すると、まずダイナモはエンジンの力で発電しバッテリー充電や電装系に必要な電力を発生する直流の発電機を言います。
整流器を装備した交流発電機をオルタネーターと呼び、自動車はこのタイプが多く使われています。
オートバイではカワサキのGPZ900Rはまさにオルタネーターの構造でレギュレターが発電機内部に組み込まれた構造です。

ジェネレターとは、ダイナモとオルタネーター・発電機の総称としてどちらも含めた呼び名としているものです。

ダイナモの取り外し

取り外しは難しくありませんが分解に於ける必要部品が欠品 

整備時交換部品のYカバーガスケットが販売終了です。

 【取り外し概要】

  • 右側エンジンカバー(Yカバー)を外します。
  • ダイナモ・スプロケットを固定するナットを外します。
  • 右側ホーンを外します。
  • ダイナモから出ている水色と黄色線、そして黒のアース線を外します。
  • ダイナモ本体を固定するバンドを緩めます。
  • ダイナモを車体左側から引き抜きます。

実際の各部品・分解作業

カバー分解時の周辺部品取り外しと各部名称

 

右側エンジンカバー(Yカバー)の取り外し 

Yカバーを外すには事前に準備が必要です。
リヤブレーキスイッチのスプリングを外したら、リヤブレーキ調整ナットも取り外し、ブレーキペダルを下げたままの状態で固定してからカバーを外します。


【各部名称解説】


ダイナモスプロケット脱着方法

 

 

ダイナモスプロケットのナット部分には緩み止めのロックワッシャーが使用されています。
このワッシャーの爪を起こしてナットを緩めます。

ダイナモスプロケットの取り外しと締め付け~ワッシャー再生法

ダイナモローター先端部のスプロケットを固定するナットには緩み止めにロックワッシャーが付いています。
ですが大体は一度取り外すと「爪」が折れて溝に引っかからなくなり意味を持たない物となります。リューターを使って溝を作って折り返し、新たな爪を再生して再使用します。
(インパクトを使うとその勢いでナットとワッシャーは供回りしてこの様な結果になります)

インパクトを使わずにダイナモスプロケットナットを緩めるには「アイドルギア」のナットにレンチをかけて回り止めとし、スプロケットナットを回す事によって外す事が出来ます。
スプロケットとチェーンの間やギア間にドライバーなどを噛み込ませて動かなくしてナットを緩める方法もありますが、少し乱暴な手法ですので推奨は出来ません。


【ダイナモスプロケットの締め付け】

ダイナモスプロケットのナットを締め付ける時は、「カムシャフトスプロケット」を固定するナットをソケットレンチにて回り止めとして締め込みます(レンチサイズは「21mm」です)。

 


ダイナモの取り外し方

 ダイナモの取り出し方法

 

スプロケットが外せたらダイナモを取り出します。
ダイナモ本体を固定している「ダイナモクランプバンド」のM8ボルトを緩めると左側へと抜き出す事が出来ます。


 

 

ダイナモはブラシ部分を「バンド」でカバーしています。バンド部分には突起があり取り出す際、エンジンハンガー(ダイナモをカバーしているブラケット)に干渉する場合があります。ダイナモを回してブラケットの切り欠きにバンド位置を合わせて抜き出します。


 

 

ダイナモは錆と汚れで固く固着している事が殆どです。
右側ダイナモスプロケット側の面積の広い部分を叩いて押し出します。
(潤滑剤の使用も忘れずに)


ダイナモ取り付け部分の清掃

ダイナモ取り付け部分は御覧の様に長年の汚れが蓄積された状態です。
ダイナモも同じように汚れで固められた外観で取り出されてきます。


 

 

エンジン部分はダイナモ取り出し後に洗油で汚れを溶かし出し、パーツクリーナーにて洗い流して洗浄しています。


 

【ダイナモのオーバーホール②~分解編へ続く】