Z1/Z2 ~クラッチレリーズについて

Z-1
Z1/Z2 ~クラッチレリーズの分解整備方法
Z1,Z2,Z1000系 ~クラッチレリーズの整備方法とクラッチ調整

ここではクラッチレリーズの分解・組み立てまでを解説しています。


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レリーズに不具合があるとクラッチ操作が不愉快

経験談ですが、レリーズでグリス切れが起こると非常に乗り辛くなります。
クラッチレバーを離していってもクラッチは繋がらず、あるポイントまでくるといきなり・突然に動力が伝達されいきなりの発進となってしまいます。これではまるでスイッチの「ON/OFF」の様な操作と同じで半クラッチは使えません。

この様な状況を回避する為にも日頃からレリーズのメンテナンスは不可欠です

この部分は乗車回数が少なくても年1~2回は分解して洗浄・給油をしたい所です。

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実際の作業方法

【レリーズの分解と給油方法】

   【クラッチレリーズ】

フロント側スプロケットカバーを外すと、裏側にクラッチワイヤーと繋がったアームがあります。これが「クラッチレリーズ」です。

プッシュロッドの挿入される穴にはシリコン系の硬めのグリスを塗布します(ブレーキパッドグリス等)。


【レリーズの分解と給油】

 

M6丸ビスを2本外せばカバーから簡単に取り外す事が出来ます。インナーとアウターは回転させて分離させます。

分解出来たら洗油で洗浄し乾かします。ここへ極圧潤滑剤+グリスを塗布してカバーへと組み込む手順です。

Z750FX1/Z1000Mk2になるとレリーズに樹脂は使われずベアリングタイプへと変わっています。極小の球ですので紛失しない様気を付けて分解・洗浄します。洗浄後に新しいグリスをレリーズ側に塗布し、そこへ綺麗にした球を埋め込む様にセットしていきます。

【レリーズの組み付け】

ここはネジ式で、レリーズ・アウターとインナーで挿入位置が決まっている部分です。

【レリーズの組み立て】

インナーとアウターにはそれぞれ点・丸印で合わせ位置が分かる様にマーキングがあります。

この印同士を合わせた位置からねじ込むと正規の角度になる様に設計されています。
→ 実際の作業では極圧潤滑剤とウレア系グリスを使って組み込みます。

組み付け後のクラッチ調整は『-』型に切られたボルトのロックナットを緩めて行います。

このレリーズを「Z750FX1/Z1000Mk2」の純正部品・ベアリングタイプに換装すると動きがスムーズで操作性が向上します(メーカー廃番品)。

【クラッチの調整方法】

  • クラッチレバー側・クラッチ調整用のレバーアジャスターを若干引き気味で仮固定。
  • フロントスプロケットカバーにあるタマゴ型カバーを外す。
  • 前述のクラッチレリーズが見えるのでロックナットを緩めてマイナスドライバーでゆっくりと締め込む。
  • 締め込むと抵抗を感じるので止まった所から反時計回りに戻して調整(止まった所でクラッチレバーを握ると遊びは無くパンパン)。
  • クラッチレバーを握っては離し、遊びを確認しながらロックナットを固定。
  • レバーアジャスターで遊びを微調整して完了。
Z1/Z2へレリーズとクラッチレバー&ホルダーの一式をZ750FX1/Z1000Mk2の物に換装するとクラッチ操作が驚く程スムーズで軽くなります。