Z1/Z2 ~4WAYジョイントへのブレーキスイッチ取り付け要項

Z-1
ダブルディスク用ジョイントとブレーキスイッチについて解説

 

Z1/Z2 ~ダブルディスク用 4ウェイジョイントとブレーキスイッチ

当時物・純正部品とリプロ品についての解説と、取り付けに関しての注意点・ポイントも記載しています。

純正部品は材質劣化によりとてももろくなっていますので、ブレーキスイッチの脱着には細心の注意が必要です。

 


 

新旧の4WAYジョイント

ここでは「PMC製品」を比較の対象として解説しています

    【純正部品とリプロ品】

画像内左側が純正部品です。
鋳肌は凸凹しており、経年劣化でアルマイトが抜けて何とも言えない風合いを醸し出しています。
画像内右側がリプロ品でカタログで見るよりも艶がなく、肌は全体的にのっぺりとした感じです。


 

作りの粗い方・画像内右側が純正品です。


 

ブレーキスイッチのネジ部分。
純正品の方は中心にあらず偏芯しています。
後述しますが、これが原因になってブレーキスイッチの脱着時に割れてしまう事があります。

 


     【純正品】

純正品は中心にネジ穴が開いておらず、上部へ偏芯した作りになっています。
経年劣化と合わせてその肉厚の薄さから割れてしまう事も少なくありません。
(画像の部品もクラックが入っているのが確認出来ます)

上部は「5mm」、下部は「6mm」の肉厚です。



     【リプロ品】

リプロ品は中心にネジ穴があり、材質も向上していますので割れ難い構造となっています。
肉厚も上下左右に「6mm」ありますので充分な強度が出ています。

 


 

フロントブレーキスイッチ・油圧スイッチ

あまり壊れる事のない部品でしたが、年式的にいよいよ壊れる車両が増えてきました

    【リプロスイッチ】

純正部品は既に販売終了していますが、各社よりリプロ品が販売されています。
以前は1500円程でしたが今では5500円(!?)と大幅な値上げ品です。
一般的に取り付けは画像の様に、ネジ山へシールテープを巻いて取り付けます。

 

シールテープには巻き付ける方向がありとても重要です。画像の方向に巻き付けていく事で、ねじ込みの際にテープが剝がれることなく締め込めます。
これと反対にテープが剝がされる方向に巻いてしまうと、ねじ込み時にテープが押し出されてしまいます。

ネジ山を越えた部分のテープは巻き終わり後に切り取ります。

スイッチはライトステーに被ってしまっていますので工具が入り辛く、トップブリッジを始めにライトステーを外しての作業になります。
スイッチを外すとフルードは漏れますので、4WAYジョイントごと外しての作業が一番効率良いのと、純正のジョイントを労わるうえでもこの方法が確実です。

*****作業スペース確保のため、トップブリッジ各所を緩めて、ライトケースとライトステー(左側)を分離させる方法もあります。

 

 

純正のジョイントは脆くなっている物も増えてきています。スイッチ取り付け時、底付き前段階で割れる物は多いですが、固く締め付けられ固着したネジを緩めた時点で割れてしまう事もありますので要注意です。

 


 

ブレーキスイッチの取り付け

ここでは4WAYジョイント単体にしてのスイッチ交換を解説しています

シールテープを巻き指で回転させて止まる所まで捩じ込みます。
工具を使って本締め。本締めとは言っても回転抵抗が少し大きくなる所で止めます。

画像の様に、ネジ幅が「6mm」程で充分に固定され、フルードの漏れもありません。

当時物・純正部品の場合にはシールテープを使わず、液体パッキンをネジ部に塗布してあまり固く締め付けない様にするのも部品保護の方法の一つです。

液体ガスケットは雄ネジと雌ネジの双方に薄く塗るのがコツです

 

  耐油の液状ガスケットはスリーボンドの「1215」、「1216」あたりがお勧めです

 


 

ブレーキスイッチのサイズは「26,7mm」ですので計算上では「27mm」ソケットで嵌りますが、メーカーによっては隙間が大きいのでしっかりしたモンキーレンチでの脱着がスイッチへの外的ダメージが少ないです。
(ソケットを使う場合には「6角」を使う事です。「12角」だと全く嚙み合いません)

 

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