CB400~CB750の特徴的修理~サイドスタンドのダメージ
CB400に多く見られるサイドスタンドのダメージですがCB750も少なくありません。
カワサキですとマッハ4・750SSにも数台見られました。
熔接熱の繋ぎ目が一番弱く、一旦熱が入った部分は弱くなります。原因は錆びによる内部腐食によるもので、スタンドに掛る荷重によって徐々に溶接部分からクラックが入っていくメカニズムです。
溶接による修理方法
錆の腐食が酷い場合は電気をかけた瞬間に弾けて大穴が開き、周辺一式が無くなって終了です。
まずは各部を脱脂洗浄して断面の確認から行います。
酷くならない様に慎重に、割れた部分を少し広げて内部確認する事も重要です。
CB750の場合はドライブチェーンへの自動給油が働いていれば周囲にオイルを撒き散らしている筈です。そのおかげで割れた断面の腐食が進行せずにいる場合が多いです。
【作業手順】
- 各部隅々まで脱脂洗浄を行う。
- キャブレター、マフラー、ステップ、バッテリーを取り外す。
- プレートを押し下げ、割れた部分の隙間を極力無くします。
- 割れていない前面部にビードを走らせ補強する(前面の溶接補強)。
- 溶接作業を行うスペースを確保するために車体を左側に最大限傾けます。
- 裏側からの溶接作業。クラックを埋めたら補強プレートを作り溶接。
- サイドスタンド側の削れを「溶盛り」で修正して車体の傾きを修正する(かかと部分)。
- 2液ウレタンでペイントして作業完了。
練習次第でDIYでも修理可能です。
修理依頼費用で溶接機器を揃える事も出来ます。
機材を揃えて自身での修理も選択肢のひとつです。その際には燃料タンクの取り外しとキャブレター内部の燃料取り出し・乾燥をしっかりと行って車両火災に注意をして作業しましょう。
CBレストア時の注意点
CB400/CB750共にフルにレストアする場合、フレームにクラックが無くともペイント前段階で補強プレートの追加は必至です。内部腐食迄目視では判断出来ないのと今は平気でもレストア直後にクラックが入る場合も考えられます。
フレーム単体の方が綺麗で確実な作業が行えると言う利点もあります。