NS400Rのミッションオイル交換方法 ~マフラーを外さずに行う簡単作業法

【H~N】
NS400Rのミッションオイル交換方法
NS400Rのミッションオイル交換方法を解説

「整備性の良いホンダ」ですがそれは80年代後期になってから

80年代のホンダ車両は様々な機構やレイアウトを試していた時期と言う事もあって、今回の様な「V型エンジン」は特に整備性が悪い部分があります。整備性が悪いが為、オイル交換がおざなりになってしまっては本末転倒です。旧車には良いオイルを使ってこまめに交換・性能維持をして常に気持ち良く乗りたいと考えます。


お薦めは当サイト一押しの『アッシュ』。ギヤオイルも鉱物油ベースのPSEシリーズで販売されていますので、W系ミッションの他に旧車2サイクルのミッションオイルに最適です(ギヤの入りとクラッチの切れが良くなります)。

75W-90との表示ですがエンジンオイル粘度で例えると「10W-40」です。

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ミッションオイル交換時にマフラーを外す?

マフラーで遮られてオイルドレンボルトに工具が入らない

前方2気筒の左右どちらかを外すとオイル交換は簡単ですが、ここではマフラーを外さないでの作業を解説しています(但しオイルでマフラー周辺が汚れますのでパーツクリーナーを準備の事)。

 


   【NS400Rのマフラー配置】

前方シリンダー左右から伸びるマフラーはエンジン下部を覆っています。

マフラーを外してしまえば簡単なのですがエキゾーストガスケットの交換が必要であったり、マフラーステー取り付け部分が奥まった位置なうえに「ボルト・ナット」での締め付けだったりと少し面倒です。ミッションとクラッチの良い状態を保つ為こまめにオイル交換をしたいと思われている方はなおさらオイル交換は簡単に済ませたいもの。そこでオイルドレンボルトへの簡単アクセス方法を解説していきます。


17mmソケットとエクステンションバーを用意

17mmソケットはスタンダード、エクステンションバーは150mmの長さで用意

マフラー下部の隙間を見るとソケットの幅は無く、エクステンションバーの太さ分しかクリアランスはありません。

取り合えずと言った所でしょうか、左右マフラー間の隙間は。
もう数ミリ、5~7mmも開けてもらえればスナップオン等の薄肉ソケットがダイレクトに入るのですが・・・。

 

排気効率を踏まえてもまだ広げられる余地はあると思うのですが、シビアなコンディションです。
必要と思えない被せて溶接されたプレートが無ければ十分にアクセス可能になります。

 この様な状態ですので手順としては下記の通りになります

  1. エンジンとマフラーの間から17mmソケットを入れる(マフラーの上に置く)。
  2. エクステンションバーを左右マフラー間から差し込み、17mmソケットと接合させる。
  3. ドレンボルトに挿し込みボルトを外す。
  4. オイルを排出しドレンボルトを取り付ける。
  5. 17mmソケットとエクステンションバーを分離して各々を取り出す。
  6. 車体を真っすぐに固定してオイルを注入しレベル調整(エンジン暖気後再確認)。

 

まず17mmソケットをマフラーの上にセットします。


 

 

エクステンションバーをマフラー底部より挿入し、17mmソケットに接続させます。


 

 

こうしてオイルドレンボルトへのアクセスが可能となり、オイルを抜く事が出来ます。


 

 

オイルを抜いてドレンボルトを取り付けたら17mmソケットとエクステンションバーを分離させます。
ソケットは画像の様にマグネットを使って取り出します。

オイルレベル確認は車体を真っすぐに立てて確認しますが、一人で行う場合は「フロントスタンド」を使うと作業性が上がります(これがあると様々な整備で活躍します)。