W3 のボディアース線とETCのマイナス線~配線の向き調整でトラブルを回避

W3
W1S,W1SA,W3 ETCの不調??
W3のETCアース線が振動で割れた~簡単な対策方法
ETC取り付けの「W」で時々認識しなくなるという修理がありました。インジケーターの明滅から取説内にある診断表から認識エラーだと思っていましたが・・・、試乗してエラーが出たのを見計らって各部の点検を行うとアース線の断線と判明しました。
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端子の厚みが足りない市販品

W系は振動の多い車両ではありますが根本的に端子の肉厚が薄く、振動で折れるのも納得がいきます。

シートを外して各部を確認してみると、ETCアース線はカシメた部分からバッサリと割れていました。

最後はETC電源が全く入らなくなりましたが、それ以前は時々電源が落ちる程度で振動で故障したかのような症状でした。


 

 


簡単な作業で端子の補強&振動対策

端子付け根の補強をする為に銅線を「V字」に左右に振り分けて厚めにハンダを盛り付けます。注意したいのはハンダを盛り付けると言うのは、しっかりと熱を加えて溶かし込んだうえでハンダを厚く盛り込む事です。

「フラックス」を使うと作業は容易です


ここまでしっかり溶かし込んでハンダを盛れれば十分な補強となります。

マイナス側ではありますが、カシメ部分には「収縮チューブ」を使って被覆を作って保護します。

 


フレーム側・端子固定部分にもひと工夫を

「W3」のシートを外して裏側にはクッションゴムが付いているのですが、よくよく見ると左右に無く片側・右側だけにしか前方のダンパーラバーはありません。実はこれが正解でフレーム側端子接続部分の「逃げ」としてダンパーは付いていないのです。


暗く不鮮明な画像ですが、端子を固定するボルトから僅かにずれる様な位置関係です。

***画像は分かり易い様にシートをフレームから少し浮かせて撮影しています***

端子の接続位置にも気を遣うこと

元々はこの様に(この角度で)固定されていましたが、0時の方向より11時方向に向けるとシート側の凸部分と干渉してしまいます。

(注)進行方向ではなく車両に対して左側から見て「0時」方向としています。


 

 

正解はこの位置で0時~2時の角度範囲で収めるのが理想的です。画像で3本あるうちの右側端子に注目。2時方向・四角いプレートの「角」に載せる様に位置を固定すると振動対策になります。

こうする事により端子カシメ方向まで□プレートに載る事で振動による「フレ」が少なくなるからです。

~~~アースポイントを他の場所でとっても良いのですが、例えばバッテリーケース固定ビスだったり・・・。その場合、意外と導通が取れなかったりしますのでボルト穴・内側とその周辺の塗装を剥がす作業が必要になります。これはケースとフレームの双方に行います。