W1S,W1SA,W3 それぞれのミッション
大きく分けると2種類のミッション
スピードメーターの取り出しをミッションから行っている「W1S」と
フロントハブから取り出している「W1SA」と「W3」で2種類に分けられます。
メーター取り出しだけではない重要な違い
W1Sのクラッチワイヤー・アウター
ミッションの相違にはメーターワイヤー取り出しの他、クラッチワイヤーの固定される部分に重要な違いがあります。
W1SのクラッチワイヤーはW1SA~W3と違いひと回り細いので、当然ワイヤーの嵌る溝径も違います。これに気付かずW1SにW1SA・W3のクラッチワイヤーを無理に取り付けるとこれも不具合の原因になります。
【W1S】 【W1SA~W3】
~~~この検証を踏まえてクラッチワイヤーは必ずミッションへ合った物を使用します。
【クラッチ・ワイヤーの違い】
~~~上の細い方が「W1S」用、下の太い方が「W1SA~W3」用です。
実測でW1S用は「7.9mm」、W1SA~W3用が「8.9mm」の太さです。
インナーワイヤー径は同じなのですがこれに保護チューブが追加になった分アウター径が大きくなっているのです。
クラッチワイヤーの部品番号はW1S・W1SA・W3のそれぞれで違いますが、アウター径は2種類です。
W1S、W1Sのワイヤー径は「8mm」。
W1SA前期の一部に「8mm」径の物もありましたが基本的にW1SA~W3は「9mm」です。
W1SAとW3のワイヤーの違いはアウターへの保護チューブの有無です。
W3のクラッチワイヤーはトップブリッジ一体のワイヤーガイドを通りますので、
その部分に保護チューブが付いています。
これによってW1SAとワイヤー径が同じでも部品番号が違うのです。
年式の差異によって部品精度が違う
部品単位で揃えて組み立てる場合の注意点
W3のミッションケースにW1SAのミッションカバーを使う場合、ケース側とカバー側のズレによってキックアームが戻らなくなる事例が数件ありました。ですのでミッションはきちんとセットでの使用を基本としましょう。
バラバラで蒐集してブラスト加工とバフ仕上げまで済ませた後、いざ組み上げてみるとキックが重く戻らない・・・。なんていうのはあまりにも悲しい出来事です(筆者経験済み)。
最低でも仕上げ前に組み付けての動作確認は必要です。
バラバラで蒐集してブラスト加工とバフ仕上げまで済ませた後、いざ組み上げてみるとキックが重く戻らない・・・。なんていうのはあまりにも悲しい出来事です(筆者経験済み)。
最低でも仕上げ前に組み付けての動作確認は必要です。