W1S,W1SA,650RS/W3 クラッチを軽くする方法 ~クラッチハウジング編

W3
W1S,W1SA,W3 ~クラッチの引きを軽くする方法③
Wシリーズのクラッチを軽くする方法 ~ワイヤー編に引き続きハウジング編

Wのワイヤー整備に加えて行うとかなり有効な手段です

単にクラッチの引きを軽くする事を目的とするならば一番効果のある整備方法です。
クラッチオイル交換時期に合わせての作業をお薦めします。

過去に2度程紹介しておりますが整備相談のお問い合わせで多いものですので、あらためまして解説させて頂きます。サイドバーにあるサイト内検索で「クラッチ」と入力下されば関連記事が確認可能です。


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実際の作業手順

作業は至ってシンプル

  1. プライマリーチェーンカバーを外す
  2. クラッチハウジングのナットを緩める

たったこの二つの作業で調整が可能です。
クラッチワイヤー内への給油・調整と合わせて行うと申し分ありません。

 


 

クラッチオイルを抜きカバーを外します。

実際の作業ではプライマリーチェーンカバーを外す為にはフロントステップバーを外さないとなりません。そしてステップバーを取り外すにはサイレンサーを取ってエキゾーストパイプを緩めないとなりません。


 

 

ワイヤリングを外しナットを緩めてクラッチを調整します。
レンチを使ってナットが止まる所まで締め込みます(トルクをかけずに軽く締め込む事)。
サインペンにてマーキングして1回転~1回転半程緩めて調整します。クラッチレバーを幾度か握って好みの所で合わせます。たくさん緩めれば当然クラッチの引きはとても軽くなりますが、経験上2回転戻しがクラッチが滑らない範疇です(私は総合的判断で大体1回転半程で合わせています)。但しクラッチの状態によって滑る事もありますのでここは要注意。

調整後ワイヤリングを忘れない様に

ワイヤリングの線はピアノ線が理想的ですが細いステンレス線でも問題ありません。
ワイヤーは2周目させて固定するとより一層しっかりします。

お薦めのクラッチオイルはこちら

 

プライマリーチェーンカバーのガスケットは現在でもメーカーより販売されています(2021年3月現在)。部品番号は「14045-011」です。

クラッチを固定するナット ~取り付けの作業要領

クラッチを分解整備した時の固定ナットの簡単取り付け方法

ソケットレンチを使ってナットを固定しますが、工具側の六角穴が深い場合ナットがネジ部分に届かず上手く押し込めない事があります。ここはスプリングが硬いので指先での押し込みはとても大変です。この場合はレンチサイズと同じ12mmナットをソケット側に入れ固定ナットを押し込む様にする事で解決出来ます。

工具穴の浅い物を使えば問題の無い事ですが、常用している工具が深い物でしたらこの方法で簡単に対処可能です。

 

Wのクラッチに使いたいオイルはこちら